宮下工務店の「ちょっとイイハナシ」
2024年1月9日毎月ご紹介している、社員の見つけた気づきや学び、そして感謝の気持ちを発表しあう宮下工務店の『金のたまご』。今日はお客様係のSさんの体験談
を紹介します。
大阪へ向かう新幹線での出来事です。平日にもかかわらずビジネス客に加え旅行客も多く、乗車率は80%位でした。2列掛けのシートは全部埋まって
いたので、3列シートに相席で利用する事にしました。私の席から通路を挟んで隣の2人掛けシートには女性の旅行客らしき人が1人で座っていました。
名古屋駅に着くとその女性客がキャリーバックを持って立ち上がったので、私はその空いた席に移ることにしました。荷物を移動し『これで大阪までゆっくり
くつろげるな』とシートを倒して、ふと足元に目をやると切符が2枚落ちていました。私はてっきり自分が落としたものと思い『気がついてよかった』と、その切符
を拾いました。しかしよく見ると、東京発高山行きの切符で、咄嗟に先ほどまでここに座っていた女性が落としたものだと思いました。そこでその方を探しま
したが、名古屋で降りる人がたくさんいて見当たりません。『困ったな、どうしよう』と思いましたが、発車の時間が迫っていたので列の後ろの方から、
「誰か東京発高山行きのチケット忘れていませんか。」と、声を掛けました。しかし誰も反応がありません。きっとその列の前の方にいて、声が届かず気が
つかないのでしょう。どうしようか、切符を渡す車掌さんも付近にいないし、私が降りて改札に行けば一番確実なのでしょうが、電車は出てしまうので私が
約束の時間に間に合いません。その時、降車する列の中央にいた高齢のご夫婦が「その切符を駅の改札に持っていってあげるよ、きっと落とした人は改札の
ところで困っているだろうからわかるはず。わからなかったら駅員さんに渡しておくから。」と、言って預かってくれました。
私は「助かります。お願いします。」と言って切符をお渡ししました。その後切符は持ち主のところに戻ったかどうかはわかりませんが、そういえば以前、私も同じ
ような事があって親切な人に助けられたことを思い出し、無事持ち主に戻ればいいなと思いました。